瓦屋根の緊結方法の強化!

先月、全日本瓦工事業連盟(全瓦連)四国ブロックの
「改定瓦ガイドライン工法講習会」が開催され、
弊社からも2名の者が受講して参りました。

講習会では主に

  • 建築基準法告示109号改正に伴う法令等の解説
  • 改訂された「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」の要点

などの講義が行われました。

そして、先日、全瓦連から受講者に、
「2021年改訂 瓦屋根標準設計・施工ガイドライン修了証書」が、
また、併せて事業所にも「適合施工店 登録証」が発行されました。

受講修了した由水
適合施工店登録証、瓦屋根標準設計・施工ガイドライン


全瓦連ホームページの加盟店名簿にも【新認定店】の表示がされています。
キーワード「カスコ」で検索してみて下さい。

さて、今までさらっと流して参りましたが、
順を追って、もう少し詳しく説明させていただきますね。

まず、重要なのは、
建築基準法の告示基準(昭和46年建設省告示第109号)の改正」です。
これは、令和2年12月7日公布、令和4年1月1日施行となっております。

そうなんです。
実は、今月1日より施行されているんですね。

では、この改正によって何が変更したかと言いますと、
今回のブログタイトル通り、
瓦屋根の緊結方法に関する基準が強化」されました。

近年、強い台風の上陸により、住宅の瓦が脱落するなどの大きな被害が多発しておりますが、
こうした災害の被害状況を、国土交通省や関係研究機関・業界団体などが調査したところ、
被災家屋の瓦屋根で

  • 飛散・脱落が目立つ瓦屋根
  • ほとんど無傷の瓦屋根

が混在することが判明しました。

そして、調査・分析の結果、
「無傷の瓦屋根は、瓦屋根設計・施工ガイドライン(旧ガイドライン)を遵守して施工されている」
と、わかりました。

つまり、今まで業界の自主基準であった旧ガイドラインによる工法が、
強風や地震に対して構造耐力上、有効であると示されたのです。

こうしたエビデンスに基づき、国交省では、
「瓦屋根はガイドラインに適合した施工方法を採用しなければいけない」
として、瓦屋根の取付方法を定める告示109号の今回の改正に至りました。

それに併せて、瓦屋根標準設計・施工ガイドラインも改訂され、
旧ガイドラインの構成や用語は踏襲しつつも、改正後の基準との整合を図り、
蓄積された試験データに基づく仕様を反映させたものとなっております。

下の図面をご覧ください。
斜線部が緊結対象の瓦を表しています。
50年前に定められた以前の基準では、全ての瓦を緊結することは求められていませんでしたが、
改正後は「全ての瓦が緊結対象」になっています。

左)改正前  右)改正後

いろいろと難しく書きましたが、まとめますと、

  • 今月1日より、瓦屋根の緊結方法に関する基準が強化されている
  • 告示に適合しない施工は違法建築となる
  • 今までは業界の自主基準であった「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン工法」が法制化され、
    順守しなければ法律違反となる。

ということです。

徳島県は、台風の上陸が多い地域柄ということもあり、
弊社では以前から、ガイドラインに即した施工を行ってきましたが、
改めて、ガイドラインに基づく施工方法を徹底遵守することにより、
お客様に安全・安心の瓦屋根を提供していける様、努めて参ります。

何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問合せ下さい。

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